NSP(RSP®、DD)

従来のSP(Suspension Pre-heater)キルンでは、最も熱量を必要とする石灰石の分解の大部分が伝熱効率の低いキルン内で行われています。また、キルン断面積当たりの熱負荷が大きく、キルンレンガの消耗が激しいです。
これらの問題点を解決したのがプレヒータに仮焼炉を設置したNSP(New Suspension Pre-heater)キルンです。

当社グループ(太平洋セメント株式会社)が開発したNSPキルンはRSP(Reinforced Suspension Pre-heater)とDD(Dual Combustion and Denitration Calciner)があり、以下の特徴があります。

特徴

  1. RSP

    4~6段サイクロン、予備燃焼室、旋回気流式仮焼炉(S炉)、混合室(MC)、アジャスタブルオリフィスで構成されています。二重旋回流となって仮焼炉内に導入された空気によって、原料中の石灰石を効率的に分解します。その結果、キルン内容積あたりの焼出能力が増えるため、増産することができます。

  2. DD

    窯尻上部に立上り部を設けず、DD仮焼炉を直接設置しているので、ダストの付着が少なくなります。低O2雰囲気中での燃焼であるため、還元雰囲気の燃焼となり、DD炉出口排ガスのNOx量が少なくなります。